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2024/02/22

令和6年度の市政運営に関する基本的考え方

白岡市長 ふじい栄一郎

まず、本年、元日に発生した令和6年能登半島地震により犠牲となられた方々に、心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

年末年始で、ふるさとに帰省されていらっしゃったかたが多く、一家団欒で新年を迎えていた最中を襲った大地震ということで、非常に大きな衝撃を受けました。

近年、本市におきましては、幸いにして、大きな自然災害はございませんが、我が国では、昨年、震度5弱以上の地震が9回、死傷者が発生した風水害が7回発生するなど、多くの自然災害に見舞われているところでございます。

私たちにおいても、いつ何時、大災害に見舞われても不思議ではなく、改めて「災害対応力の必要性、重要性」を年頭に考えさせられたところでございます。

被災地では、まだまだ寒さが厳しい折、なお多くの被災者のかたが苦しんでおり、被害の甚大さから、かなり長期に渡る避難生活や不自由な生活が予想されます。

本市では、少しでもお役に立てればとのことで、駅頭などで街頭募金を実施し、皆様からの温かい御寄附をいただき、日本赤十字社を通じて被災地へお届けいたしました。

また、石川県七尾市に対し、支援物資として水とブルーシートの提供、応援職員3名の派遣、ふるさと納税の代理受付などの支援を実施しております。

被災地の一日も早い復興をお祈りするとともに、今後とも継続して支援活動に取り組んでまいりたいと存じます。

それでは、令和6年度の市政運営に関する基本的考え方につきまして御説明申し上げます。

世界中を混乱に陥れた新型コロナウイルス感染症につきましては、昨年5月に感染症法上の位置付けが2類から5類相当に引き下げられ、いまだ油断はできませんが、コロナ禍前の日常がほぼ戻ってまいりました。

このことから、今年度は、コロナ脱却元年として、各種事業を4年ぶりに元どおりの完全な形で実施しております。私の市長就任以降初めて、8月26日に、4年ぶりとなる白岡まつりを開催することができ、市民の皆様のあふれる笑顔と、夜空に満開に打ち上げられた花火を拝見し、大変感慨深いものがございました。協賛企業の皆様、花火募金に御協力くださった皆様、白岡まつり実行委員会をはじめとする関係各位の、まさに三位一体となって、素晴らしいお祭りが開催できましたことに、改めて感謝申し上げます。

また、11月18日には、従前の農業祭を大幅リニューアルした秋の彩りフェスタが4年ぶりに開催されました。私は常々、コロナ禍前に単に戻るだけではなく、このように皆様が英知を結集して創意工夫を凝らし、何事も進化させていくことが非常に重要であると考えております。

このような進化は、私が市長就任の際の所信表明で申し上げました「信頼」、「現場第一」、「変革」の3つの軸のうち、まさに「変革」に通ずるものでございます。令和6年度は、私の任期における総仕上げの年であることから、引き続き、私自らが職員の先頭に立って、市政運営に全身全霊を尽くしてまいる所存でございます。

さて、現在開会中の第213回通常国会に提出されております令和6年度予算案につきましては、一般会計の総額は112兆0,717億円ということで、過去最高であった今年度の当初予算を2兆3,095億円下回りましたが、積極的な規模となりました。

政府は、令和6年度予算を「歴史的な転換点の中、時代の変化に応じた先送りできない課題に挑戦し、変化の流れを掴み取る予算」と銘打ち、主に、①経済の好循環の起点となる賃上げの実現②構造的な変化と社会課題への対応③外交・安全保障④歳出の効率化--の4点を予算のポイントに掲げております。

本市といたしましても、市民の皆様が引き続き厳しい状況におかれていると思われる物価高騰対策や、子育てのしやすい社会づくりなど、地域の実情に沿ったきめ細やかな行政サービスにしっかり取り組むことができる予算となるよう、国の動向を十分注視してまいりたいと存じます。

さて、令和6年度は、本市の最上位計画である「第6次白岡市総合振興計画」がスタートして3年目を迎えます。

近年では、全国的な人口減少・少子高齢化の進行や新型コロナウイルス感染症に対する新しい生活様式への変化など、これまで経験したことのない時代への転換期を迎えている中、本市が大きく飛躍していくためには、この10年間の計画期間は重要なものになると考えております。

私は、本計画に基づき、本市がもっと元気に、市民の皆様がもっと幸せに、「白岡市に住みたい、住み続けたい、住んでよかった」と思っていただけるようなまちづくりを、引き続き市民の皆様とともに進めてまいります。

この後御説明いたします令和6年度予算案につきましては、「都市基盤・ 交通ネットワークの充実」、「誰もが生き生きと暮らせるまちづくりの推進」、「農業・環境のまちの推進」の3つの分野に重点を置き、これからのまちづくりに大きく寄与する大規模事業を着実に進めていくことをポイントに編成をいたしました。

私は、安定的で信頼される行財政運営を推進し、誰一人取り残さない持続可能でより良い社会を実現するため、①都市計画道路白岡宮代線及び白岡駅西口線などの都市基盤整備②ゼロカーボンシティ宣言に基づく温室効果ガスの排出量の削減に向けた取組③先進的なデジタル技術を活用して社会課題の解決や新たな価値の創造を目指すとともに、これまでの制度や政策、組織のあり方などを変革するDX推進に向けた取組④近年激甚化し、頻発する自然災害に備える防災体制づくり--など、各種施策をスピード豊かに進めてまいる所存でございます。

以上の方針や状況を踏まえて、この度、編成いたしました令和6年度一般会計当初予算案は、179億5,800万円となりました。

これは、前年度と比べて、額で1億 2,000万円、率にして約0.7%の増となっております。

この一般会計当初予算案に各特別会計、公営企業会計の当初予算案を加えますと、総額310億6,066万7千円となり、前年度と比べて、額で7億7,365万9千円、率にして約2.4%の減となりました。

物価高騰の影響が長期化し先行きを見通すことが依然として困難な状況ではありますが、優先すべき事業を厳選し、限られた財源をこれからの本市まちづくりに大きく寄与することになる大規模事業や真に必要とされる重点分野へ振り向けたものでありまして、厳しい財政状況が続く中におきましても、最大限の市民サービスの向上を目指しまして、予算編成したところでございます。

これより、令和6年度当初予算案における主な事業を中心に御説明申し上げます。

はじめに、健康・医療・福祉施策でございます。新たにがん治療に伴う外見の変化を補うためのウィッグや補装具などのアピアランスケア用品の購入に対して、費用の一部を助成するほか、令和4年度から実施している「福祉の総合相談窓口」を中心とした重層的支援体制整備事業への移行を進めてまいります。

次に、子育て支援・教育施策でございます。令和6年7月開所予定の複合型保育施設へ新たに病児保育の委託を行うほか、小中学生保護者の負担軽減策として、学校給食費の改定に伴う増額分の補助及び保護者負担額の一部補助を行うなど、子育て支援の充実を図るものであります。

次に、生活安全施策といたしましては、災害時に備えた防災用品の備蓄、防災訓練の実施や自主防災組織育成事業を引き続き実施するなど、地域防災力の強化、防災体制の充実を図ってまいります。

次に、産業振興施策といたしましては、農地の一体的利用に向けた耕作条件の改善を行い新たに梨団地の整備を進めるなど農地利活用の促進を図るものであります。

次に、都市基盤整備施策といたしましては、新白岡周辺地域のエリアマネジメントの推進として、新白岡駅東口交番北側公有地を賑わいの拠点として整備するものであります。また、都市計画道路白岡宮代線や白岡駅西口線の整備を進めるとともに、白岡中学校東側の区域における医療福祉拠点の整備を推進してまいります。

次に、自治体DXの取組の推進につきましては、基幹系業務システムの標準化・共通化、及び国が進める政府共通のクラウドサービスの利用環境であるガバメントクラウドへの移行に向けた各種システムの統一化等を図るものであります。

次に、脱炭素社会の実現に向けた取組として、個人向けに太陽光発電及び蓄電池設備等の導入支援を拡大実施し、脱炭素ライフスタイルの促進と脱炭素化に向けた意識醸成、災害や感染症に対する強靭性の向上といった地域レジリエンスの強化を推進するものであります。

以上、令和6年度予算案について御説明申し上げました。

私といたしましては、引き続き厳しい財政状況ではありますが、これまで積み上げてきた事業を礎いしずえに、更なる飛躍を遂げるため、必要な事業に大きく投資する積極的な予算編成を行ったものでございます。

新年度のスタートにあたり、市政運営に対する私の所信の一端と主な施策の概要について御説明申し上げました。

地方自治体を取り巻く環境は、年々厳しい状況となっておりますが、市民の皆様が安心・安全に暮らし、活力にあふれ未来へと成長する白岡を築いていくため、私自らが職員の先頭に立ち、粉骨砕身の覚悟を持って市政運営に力を尽くしてまいります。

結びに、市民の皆様には、市政進展により一層の御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、市政運営に関する基本的考え方とさせていただきます。

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