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令和5年度の市政運営に関する基本的な考え方
令和5年度の市政運営に関する基本的な考え方につきましてご説明申し上げます。さて、新型コロナウイルス感染症につきましては、国内で感染が確認されてから3年が経過いたしました。この間、市民の皆様をはじめ、市議会議員の皆様におかれましては、感染防止対策やワクチン接種などにつきましてご理解とご協力をいただき深く感謝申し上げます。
先月、県内でも新たなオミクロン株の派生型が確認されるなど、今後の感染状況の動向を注意深く見守っていく必要があるものと考えております。また、政府は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを5月8日に2類相当から季節性インフルエンザと同等の5類に引き下げることに決定いたしました。これに伴い、マスクの着用は、屋内外を問わず原則個人の判断に委ねられる方針となっております。このほか医療費の公費負担や医療体制については、3月上旬に具体的な方向を示すことになっております。
今後は、国の動向を注視し、新型コロナウイルスの感染症対策や予防接種の提供体制などについて、市民の皆様へ迅速かつ正確に情報を提供していくとともに、3月までとなっておりますワクチン接種につきまして、医療機関の皆様のご理解とご協力の下、鋭意進めてまいります。引き続き、市民の皆様におかれましては、基本的な感染の防止対策に対するご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げます。
さて、現在会期中の第211回通常国会に提出されております令和5年度予算案につきましては、一般会計の総額は114兆3,812億円と今年度の当初予算を6兆7,848億円上回り、予算規模は11年連続で過去最高を更新して、当初予算としては初めて110兆円を超える規模となりました。団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になり始めたことから、医療、介護の費用が増加していることに加え、安全保障環境の急変に対応する必要があることから、防衛体制を抜本的に強化するため、防衛費が大幅に増額となっております。
また、4月1日からのこども家庭庁の創設に合わせ、少子化対策として出産育児一時金の増額や出産家庭に10万円相当を支援する出産・子育て応援交付金を継続していくこととなっております。政府は、令和5年度予算を歴史の転換期を前に、我が国が直面する内外の重要課題に対して道筋をつけ、未来を切り拓くための予算と位置づけ、安全保障やこども政策のほかに、自治体のデジタル実装の加速化やカーボンニュートラルの目標達成に向けた事業など、各種施策を実施することとなっております。
市といたしましては、地方自治体が十分な一般財源を確保して安定的な行政運営を行いつつ、新型コロナウイルスの感染防止対策、脱炭素社会の実現、地方創生、人口減少対策をはじめ、福祉・医療、地域経済の活性化、国土強靭化のための防災・減災対策や行政のデジタル化の推進など、地域の実情に沿ったきめ細かな行政サービスにしっかり取り組むことができる予算となるよう、十分注視してまいりたいと存じます。
さて、我が国は、長期間にわたる新型コロナウイルス感染症への対応やロシアによるウクライナ侵攻に伴う原油価格高騰、物価上昇などの影響に加え、激甚化する自然災害への対応や少子高齢化の進展などに伴う社会保障費の増大などが問題となっております。昨年に引き続き、コロナ禍という大変厳しい状況が続いておりますが、ここ数年、感染拡大により開催することができなかったイベントなどにつきましては、感染防止対策を講じた上で開催してまいりたいと存じます。
また、第6次白岡市総合振興計画の計画期間がスタートしてから約1年が経過いたしました。引き続き、本計画で定めている7つの基本目標である「誰もが生き生きと健やかに暮らせるまち」、「自然とともに安全で安心して暮らせるまち」、「次代を担う人と豊かな文化を育むまち」、「地域の産業が活発でにぎわいのあるまち」、「快適で誰もが住みやすいまち」、「多様な市民が主体的に活躍するまち」を実現するとともに、「安定的で信頼される行財政運営」を推進し、SDGsの基本理念である誰一人取り残さない、持続可能でよりよい社会の実現のため、市が抱える課題を解決するために何事にも果敢に挑戦し、引き続き「信頼」、「現場第一」、「変革」の3つを軸に、私自らが職員の先頭に立って、市政運営に全身全霊を尽くす所存でございます。
今後も、皆様が「白岡市に住みたい、住み続けたい、住んでよかった」と思える「ふるさと白岡」を築いてまいります。このためにどのような施策を展開していくべきかを日々考え、市民の皆様と同じ目線に立ち、一歩一歩着実に市政を推進してまいります。
さて、我が国は、諸外国と比べますと、台風、地震や火山の噴火などの自然災害が常に隣り合わせになるという特徴がございます。近年は、地球温暖化の影響とも言われておりますが、大型の台風や線状降水帯等による水害が頻発しており、その被害規模も広域化しております。
また、今年で関東大震災から100年を迎えます。近い将来発生する確率が高いと言われている南海トラフ地震や首都直下型地震は、いつ、どこで発生してもおかしくありません。このため、東日本大震災などの過去の大災害の経験と教訓を生かし、あらゆる危機を想定して、万が一に備えることが重要でございます。
本市におきましても、引き続き市民の皆様、地域コミュニティ、行政などの役回りに応じた自助・共助・公助を基本として、皆様の安心で安全な暮らしを守るため、防災・減災対策を強化してまいります。
令和5年度予算案につきましては、「誰もが住みよいまちづくり」の実現に向け、私が掲げる「財政基盤の確立を目指す」、「誰もが安心して住める白岡を創る」、「農業・環境のまち白岡を創る」、「元気の出る商工業の白岡を創る」の4つの基本方針を踏まえ予算編成をいたしました。私は、持続可能な行財政運営を行っていくため、既存事業や事務執行体制の見直しなどの行財政改革に取り組むとともに、自治体DXの推進、都市計画道路白岡駅西口線及び白岡宮代線などの都市基盤整備、白岡中学校東側の医療福祉拠点の整備など、各種施策をスピード豊かに進めてまいる所存でございます。
以上の方針や状況を踏まえて、このたび編成いたしました令和5年度一般会計当初予算案は178億3,800万円となりました。これは前年度と比べて額で18億8,800万円、率にして約11.8%の増となっております。この一般会計当初予算案に各特別会計当初予算案を加えますと、総額274億7,913万8,000円となり、前年度と比べまして額で23億9,425万4,000円、率にして約9.5%の増となりました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響やウクライナ情勢等を背景とした物価高騰などにより、依然として厳しい財政状況の中ではございますが、市民本位の視点に立ち、複雑化、高度化する行政課題に的確に対応し、さらなる住民福祉の向上を図るために予算を編成したところでございます。
これより、令和5年度当初予算案における主な事業を中心にご説明申し上げます。初めに、健康・医療・福祉施策でございます。昨年7月に開設した福祉の総合相談窓口を中心とし、関係機関及び地域との連携により、参加支援事業、地域づくり事業、アウトリーチ等を通した継続的支援事業に着手してまいります。
次に、子育て支援・教育施策でございます。旧庁舎跡地活用事業により決定した社会福祉法人が設置する定員90名の認可保育所及び病児保育施設の建設への支援、白岡東小学校への(仮称)東第二児童クラブB棟の整備を行い、増大する保育需要に対応するものであります。
次に、生活安全施策といたしましては、災害に強いまちづくりを促進するため、河川の浚渫、道路の改築、排水設備の改修を行うほか、白岡市地域防災計画を策定(改訂)し、災害に強いまちづくりを促進してまいります。
次に、産業振興施策といたしましては、市の農作物に関心を持っていただくとともに、地産地消が進み、農業振興に寄与することを目的に、新生児1人につき市内産特別栽培米15キロの支給を開始するほか、住宅の改修工事等を市内の建設関連事業者に依頼する方に対して、費用の一部を補助することで市内施工業者の振興を図るものでございます。
次に、都市基盤整備施策といたしましては、都市計画道路白岡宮代線や白岡駅西口線の整備をこれまで以上にスピード感を持って進めるとともに、白岡駅東部中央土地区画整理事業を推進して良好な市街地の形成などに取り組んでまいります。また、白岡中学校東側の区域における医療福祉拠点の整備を推進してまいります。
以上、令和5年度予算案につきましてご説明申し上げました。私といたしましては、引き続き厳しい財政状況ではありますが、これまで積み上げてきた事業を礎に、さらなる飛躍を遂げるため、必要な事業に大きく投資する積極的な予算編成を行ったものでございます。
新年度のスタートに当たり、市政運営に対する私の所信の一端と主な施策の概要につきましてご説明を申し上げました。現在、地方自治体を取り巻く環境は、年々厳しい状況となっておりますが、市民の皆様が安心安全に暮らし、活力にあふれ、未来へと成長する白岡を築いていくため、私自身が職員の先頭に立ち、粉骨砕身の覚悟を持って市政運営に力を尽くしてまいります。
結びに、市民の皆様には、市政進展により一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、市政運営に関する基本方針の考え方とさせていただきます。